この日は神居古潭(カムイコタン)、旭山動物園のあともうひとつ目的地があった。
人気の移住先として全国に名をはせる「東川町」。
テレビでもたびたび登場するこの町は、北海道で札幌市以外で人口増を続ける数少ない自治体である。
北海道では大部分の自治体が人口減にあえぐ中、東川町は移住者により人口増を続けている。
先日テレビで「東川町」の魅力を伝えており、びっくりするような広くてきれいな小学校が紹介され、どんなところなのか一度見てみたかった。
魅力その1 立地
東川町は北海道第二の都市旭川市の隣。
車で20分から30分で人口30万人規模の旭川市なので、買い物や生活に不便はない。
旭川空港から車で10分の立地が、関東圏からもアクセスしやすい。
魅力その2 東川小学校
テレビで見てすごいと思った東川小学校が、実際見たらほんとにすごかった。
広大な敷地に広大な平屋の町立小学校。
球場、サッカー場などの運動施設や、地域交流センター、子育て支援施設なども集約されきれいに維持管理された一帯で、町役場までも近くて便利。
冬は雪で外遊びができないため、校舎の中でも走れるほどの長ーいろうか。
デジタル化(またはその授業)も進んでいるらしい。(テレビで見た)
移住者を呼び込むためのさまざまな子育て支援も充実。
いいなあ、子供が小さいならこんな小学校にやりたいと思うような施設だった。
3人4人の子だくさんの家庭も多いらしい。
新入生の4割が移住者だそうだ。
魅力その3 水がおいしい(しかもタダ)
北海道は意外と(少なくとも私が住む自治体と周辺自治体は)水道代が高い!
人口が少ない分、料金を負担する分母が少ないので高くなるのも仕方がない。
そんな中、東川町では全戸地下水を直接くみ上げるシステムで、北海道で唯一上水道がない自治体なのだそう。
地下水が豊富なのは大雪山(旭岳をはじめとする巨大な山塊、国立公園)の降り積もった雪のおかげらしい。
移住者のみなさんが口をそろえて、決め手となったのはこの水という人が多かった(テレビで見た)
移住してカフェや菓子店や飲食店を経営する人が多く、田舎なのにこじゃれたお店がたくさんあるみたい。
魅力その4 充実の奨学金
実はテレビで見てこれがいちばんびっくりだった。
子育て支援はどこの自治体でもそれなりにあると思うが、ここ東川町では大学生になっても支援が充実している。
返済不要の奨学金が最大214万円(2023年度)も支給されるとのこと。
2024年度はこちら
進学先が北海道の大学に限定かと思いきや、全国どこでも、しかも海外ならさらに上乗せ。
これは町の予算ではなく、東京の会社による企業版ふるさと納税が原資となっているため、とのことでなるほど、ナットク。
移住したところで子供が小さいうちはのびのび田舎の環境もいいが、成長に伴いやっぱり都会に戻って行く人も多い中、これなら長い目で安定的に移住が考えられそう。
魅力その5 美しい景色
なんといっても大雪山が目の前。
移住した人の話で、自宅の窓から大雪山が見えるように設計したが、毎日この景色を見るたび、「おおー」と思うという話。
美しい景色の宝庫なので写真家として活動する人も多く、写真の町としても有名で、写真甲子園とか大きな写真のコンクールがある。
魅力その6 移住者に優しい
移住者だらけなので、移住者同士のコミュニティも活発。
(なんとなく意識高い系も多そうな・・・)
地元の人も移住者に慣れているしウェルカムモード。
「ちょっと暮らし」で試してみるのもいいかも
どこの自治体も移住政策には力を入れているが、成功している稀有な事例だと思う。
北海道には、自治体が用意する家具家電付の住宅や長期滞在ができるホテルなどを利用して移住体験ができる「ちょっと暮らし」という制度があるので、お試しで住んでみるのもいいかも。(東川町の場合は最短3か月から:自治体によって違う)
ちなみに「ちょっと暮らし」の一番人気は、日本一涼しい町「釧路市」である。