風に吹かれて

早期退職後自由を手に入れ、二拠点生活を楽しんでいます

エゾシカについて学習したこと

旭山動物園の「もぐもぐタイム」でエゾシカについて、飼育員さんのガイドがとても上手でおもしろかったので、学習したことを記録しておく。

 

生え代わり中の角。まだやわらかくて血も出る。

●角について

角があるのはオスだけ。

一年に一度生え変わり、春先にある日突然角が落ちる。

落ちるとシカ本人がいちばんびっくりする。

驚いた姿はなかなかおもしろいのでYouTubeにもあるから興味がある方は見てくださいと言われ、探してみた。(なかなかおもしろい)

 


www.youtube.com

 

今の時期は生え代わり途中のまだやわらかい角で、触ると温かいし傷つくと血が出る。

8月頃成長が止まると皮がむけて白くて硬い角が出てくる。

角が出来上がると突然狂暴になって別人になる。

今の時期はおとなしい。(角が未完成のとき)

角はオス同士戦うための武器で、戦って勝利したオスの一匹だけがすべてのメスを独占する。(一匹だけなんだ!!( ゚Д゚)厳しい!!)

 

※ちなみに夫情報によると「道の駅三笠」では落ちた角が3000円くらいで販売されており、ネットで買うより安いとのこと。(ネットで売ってるんだ( ゚Д゚))

 

●白いハート型のおしりについて

これはうまくとれた写真がないのだけど、白いお尻には役割があって、集団行動のシカが天敵に出会ったとき、この白いお尻を膨らませて、すると2倍くらいの面積になって、音を立てず静かに仲間に危険を知らせることができるそうだ。

 

 

●からだの斑点模様について

「白い斑点、なんとなく小鹿のものと思っていませんか?大人もあるんです。」

思ってた!

これも季節によるもので、今の時期、夏毛のあいだは大人も子供も斑点模様入りなのだそう。

斑点模様は春夏の木漏れ日の中に入ると姿を隠すことができ、敵から身を守るためのカモフラージュなのだそうだ。

 

エゾシカの繁殖について

エゾシカは近年繁殖しすぎて駆除が追い付かない。

昔(といってもそれほど前じゃない)北海道には捕食者であるエゾオオカミがいたから、これはヒグマも一緒だが生態系のバランスがとれていた。

明治時代以降、内地から開拓民がやってきて、生態系のバランスを壊しまくった。

もう少し詳しく言うと、

開拓民によってエゾシカは乱獲された(肉のほか漢方用にもなったそう)

エゾシカの激減、大雪も重なり絶滅寸前

エゾオオカミが開拓民が持ち込んだ牛、馬などの家畜に手を出すようになる

エゾオオカミを懸賞金までかけて徹底的に駆除(やりすぎた)

エゾオオカミ絶滅

エゾシカは保護政策をとったため急増

 

それに加えて原生林だった場所が次々に農地に変わり新しいえさ場になったこと、ハンターの数が減少していること、などの要因も重なっている。

ヒグマの繁殖も、エゾシカの繁殖も、内地からやってきた日本人が短期間に生態系を壊したことが原因。

 

駆除した鹿肉はきちんと食べてあげることが供養だと思うとも。

鹿肉料理も缶詰もあるから、食べるようにしようっと。

 

道の駅三笠にて。3000円とか5000円とか。メルカリにもいっぱい出ていた。