北海道で迎える2回目の夏、今年もノラニンジンの花が咲き始めた。
去年の夏初めてこの花を見たとき、「レースフラワー」に似た可愛い花だなと思ったのが第一印象。
花を積んで家に持ち帰り飾ろうかと思ったくらいだ。
だがすぐにその好印象はくつがえる。
しばらくすると印象はがらりと変わった。
ものすごい繁殖力でそこいらじゅうに猛々しくはびこる雑草だった。
「レース」なんて、ひらひらそよそよしたかわいいもんではない。
調べてみると北海道ブルーリストにも載っている外来種だった。
※絶滅危惧種の「レッドリスト」の逆と言う意味で「ブルーリスト」なのだそうだ
名付け親は朝ドラ「らんまん」の牧野富太郎博士で、昭和初期人参になる以前の野生種を発見し「野良人参」と名付けたそうだ。
ところでこの花、中心に濃い紫の花弁がひとつあるのが特徴で、なぜ色のついた花弁がひとつだけあるのか、理由は不明で諸説あるが、「虫をおびきよせるため」という説が有力というが、私は絶対ちがうと思う。
なぜって、いつだってすんごい数の虫がくっついているから。
咲きはじめの頃は平面的な形だが、しばらくすると花が大きく膨らんでドーム型になる。
すると、虫がたくさん寄り付くようになる。
大きいアリとかカメムシみたいなの。
アリはまだいい。カメムシみたいなのがすごい。
ドーム型の中に空洞があり、この中に虫がたくさん入っているのだ。
いつ見ても虫がわさわさいてギョッとする。
わざわざおびきよせる策なんて不要なほど満員御礼なんである。
もうしばらくして花が成長してくると虫の数はもっともっと増えてきて、もう花をめでるなんて気持ちはさらさらなくなり、見たくもない感じになってくる。
※今後虫が増えきたら、虫の写真は更新していくことにしようと思う
茎や葉っぱもぎざぎざしていて、触ると痛そう。
繰り返すがレースなんて、かわいいもんじゃ決してない。
成長した姿は猛々しい、おどろおどろしい、はっきりいって気持ち悪い。
園芸種に「ブラックレースフラワー」というのがあるみたいだけど、これと似てるけど庭になんか植えて大丈夫なのかしらと心配になる。
以下は去年撮影していた写真で、今後こうなるという時系列。