人のふんどしで相撲を取る私と、それを高みの見物でおもしろがる友人A子ちゃんB子ちゃん、そして二人の娘たち。
こちらに飛んでくる前に会った時、みんなが聞いて来た。
「あんたのダンナ、どうなった?」
「お父さん、どうだった?」
「発表まだだから。まだ分からんよ。あんたたちそんなに楽しみなわけ?関係ないのに」
「だって、おもしろいから」
「まあ準備に時間なかったみたいだし、分からんよ」
「いーや、あんたのダンナなら大丈夫」
と言うB子ちゃんに、まあ私もそう思うけどね、と返した。
夫は今年度末で3年間の地域おこし協力隊としての任期を満了するため、来年度どうするかは自由の身である。
こっちに残る条件は今いろいろ整えてくれているらしい。
が、選択肢は広げるために自分でも動く。
とある関東地方の自治体の公募を見つけて応募していたところ、一次審査は合格した。
発表前にメールで向こうからいろいろ聞いて来たそうだ。
来月面接に来てもらうことは可能か。
3月1日採用だが可能か。
それは可能ではないので待ってもらうことになる。
北海道に来るときも半年間待ってもらった。
そういうのは案外待ってくれるし融通をきかせてくれることも。
というわけで、関東地方のとある自治体に来月面接に行くことになった。
モチロン私もついていく。
ついでに2泊3日観光旅行にする。
万が一に備えて、住む場所とか目星をつけなければならないし。
土地勘が全くないので下見をしとかないと。
こちらでも条件を精一杯がんばってくれているようで、夫は迷っているみたい。
精一杯がんばってくれても北海道の田舎では、関東地方のとある自治体みたいな条件は出せない。
そもそも北海道のこの雪国に来たのは、自分のセカンドライフを充実させるためスキー三昧できる立地と仕事の分量を減らしてプライベートの時間を確保できるほどほどの仕事がある、というのが決め手だった。
(あと、札幌から一時間以内にして、は私から出した条件)
(あと、千歳空港からも近い方がいい、というのでピッタリだったのだ)
だから仕事はそこそこでよかったのだが、やっぱり男の人ってのは仕事で自分の対価を表現したいって思うようで。
北海道大学で資格も取り、自分の対価が上がったのなら、やっぱり条件のいい方へ心は動く。
条件がいいってことはその分仕事の比重が高くなりそうな気もして迷う。
今のスキー三昧なこの立地。
夏は観光シーズンで忙しいけど、冬は閑散期で有給休暇が思い切り取れるこの環境。
やりかけた仕事もある。
迷う、受かったらどうしよう。
こっちの人達困るだろうし。
受からなかったらむしろほっとするかも。
受かってから考えよう。わくわくする方にしよう。
と思っている。(人のふんどしで)