子供と一緒だと自分はスキーができない。
お世話が普段以上にとっても大変(トイレやおむつ替えなど)ということを富良野とルスツと九州の近場のスキー場でも思い知った。
ルスツの時は長女は5才になっていたが、スキーははけてもホテルの前でちょろちょろするしかないのは一緒で、夫と交代でみるので、その間滑りにいけずストレスたまるし、子供にスキー教えるのはすごく難しい。
そんなとき「クラブメッド」という会員制のリゾートホテルがあるのを職場の人から聞いて知った。
その人はモルディブかどこか南の島に遊びに行った話を聞かせてくれたが、子供はキッズクラスに預けることができ、そこで子供同士で楽しむし、大人は大人だけで楽しむことができるという。
そして北海道に「クラブメッドサホロ」というところがあると知る。
これだっと思った。
オールインクルーシブタイプのリゾートホテルなので高い。
高いけど子連れでこそ行く価値おおいにある、逆にここにしか行けないと私は夫を説得し、同じく子連れでスキーに行きたがってた友達を説得し、その友達が旦那様を説得し、4人家族×2つのファミリーで、長女6才、二女2才のとき、クラブメッドサホロにデビューした。
デビューという言葉がぴったり合うような場所だった。
これまでそんなところがあるとは想像すらできないような場所だった。
まず第一言語は英語である。日本なのに、ホテルの中は外国であった。
外国人率が半分以上、行く時期によって、オーストラリア人が多いとか、中国人が多いとか、台湾人が多いとか、フランス人が多い時期もあった。
ホテルスタッフというのはフロントでさえすべてGOと呼ばれる人たちで、全員同じ日替わりのユニホームを着て(ユニホームなんだけど、ポロシャツにパンツなどラフな格好)、外国人も半分くらいいて日本人でもいくつかの言語(少なくとも英語だけは)話すことができ、胸の名札を見ると小さな国旗のバッジがいくつかつけられており、どの言語を話せるかを示すものだった。(4つも5つもつけてる人もいた)
GOはスキーのインストラクターや各種アクティビティのインストラクターや保育士の先生だったり、いろいろ兼ねている。
劇場があり夜にはショーに出たりもする。
ホテル内の劇場では毎夜ショーがあり、日替わりでサーカスや手品、コントやミュージカルなどが楽しめる。
「レディースアンジェントルメン!!」で始まり、まずは英語→日本語→中国語で案内があり、ショーは言葉が分からなくても楽しめる内容のものが多く、最後はみんなでダンスをしたりゲームをしたり。
週末は日本人の子供も多いから、子供たちによるショータイムだ。ちょっとしか練習してなくても、プロによる衣装や化粧やセットがすばらしいので、保育園や学校の発表会以上のクオリティで親も楽しめる。
オールインクルーシブというのは、いっさいお金がかからないということだ。
毎日のアクティビティ、朝昼晩の3食がすべてこみこみで、アルコールも飲み放題、デザートも食べ放題、ショーのあとはお酒の飲めるナイトクラブ的なところに移動しお酒も飲み放題。
ノンアルコールのカクテルやジュース類も充実。
昼間はカフェになってて、コーヒーやココアなどが楽しめる。
レストランやろうかで、いろんな仮装をして笑わせてくるGO達や、キッズスクールの子供たちが列をなして仮装して練り歩いていたり、いろんな楽しい仕掛けが随所にある。
徹底的に朝から晩までお客をたのしませることにこだわったクラブメッドというリゾートホテルだった。(世界各地にあり日本にはほかに石垣島がある)
朝子供たちをキッズクラブに預ける。
保育園のようなものだ。
ぼうし、手袋、ゴーグルなどの入ったバッグをもたせて。
うちの子供らは保育園にも、誰かに預けられることにも慣れている。
キッズクラブでは年齢やスキーレベルなどに合わせてクラスに分けられ、スキーも教えてくれるし昼食も食べさせてくれるし、あとは夕方お迎えに行けばいいのだ。
お昼ファミリーで食べたい家族はそれでもいい。
(けどうちはいっさいそんなことは親も子供も求めていない)
子供は子供たちの、インターナショナルな世界を楽しんでいたし、大人は大人で思い切りスキーが楽しめた。
我がファミリーにはぴったりで、なんて楽しいとこだと感激し、それから十数年毎年通うことになるのだった。