実は・・・という話。
今まで黙っていた。
悪口を言うようでブログに書くのは違うかなと思って。
「燃えるゴミを出す罪悪感」という記事を前回書いたのには、実は・・・という話があるのだ。
夫が暮らす北海道の人口数千人の小さな自治体。
二拠点生活をして住んでみて、「うそっ!?」とかなり驚いたことがある。
北海道発の記事は、「北海道の魅力」「すてきなところ」を書くことにしていたので、欠点とか残念なところについてはあえて書かなかった。
衝撃だったのがゴミ事情。
市役所に住民票異動の手続きをしに行くと渡される蓋つきのポリバケツ。
「生ごみいれ」である。まずそれが衝撃。
生ごみはポリバケツの中に新聞紙2枚くらいをしいて、その上にのせて蓋をして週一回のごみ出しの日に出す。
生ごみは家の中で、一週間バケツにためておくわけである。
ふたにはマジックで名前を書いてくださいと言われる。イニシャルを書いた。
北海道だからできるよね、九州なら一週間たつと発酵しそうである。
有料で購入するゴミ袋は、「一般ごみ」の大小2サイズ。
「一般ごみ」って何?と思う。
これがいわゆる通常思うところの「燃えるゴミ」で、だがしかしその自治体には焼却施設がないため、どこかの山奥に埋め立てているという。
「一般ごみ」のビニール袋は土に還りそうな素材の特殊なものではなく普通のポリエチレン製のビニール袋である。
えっ?そんなことしていいの?というのが率直な感想。
ゴミ袋を開いて分別するということはもちろんなく、ビニール袋のまま埋め立てているらしい(確認したわけではない)。
HPを見てもどこの山にどんな方法でどれくらいの量をどれくらいの穴を掘って埋め立てているかなんて情報は見つからなかった。(それを知りたかったけど)
リサイクルゴミに関しては「紙」「プラスチック」「びん」「かん」をそれぞれ透明袋に入れて出す、のでほかの自治体と変わらない。
生ごみをバケツにためて出すのに最初抵抗があった。
私が行ったとき夫は一年と数カ月そのバケツを一度も使ったことがなかった。
「誰も出してない」「一般ごみの中にいれて一緒に出している」
ということだった。
でも「一般ごみ」のビニール袋の中に生ごみを入れてそれをそのまま山に埋めることを想像すると、それはちょっと、だめやろ、その山大丈夫?数年後数十年後そこから変なガスとか、土壌汚染とか発生しない?ほんとに大丈夫?とはなはだ不安な気持ちになる。
生ごみは生ごみとしてちゃんと出そう、と私が行ってからはバケツに生ごみためるようにした。
生ごみはリサイクルして肥料とかにしているようだった。
ところがアパートの住人で生ごみをバケツに入れてる人、うちともうひとつだけで10世帯中2世帯のみ。
周りのアパートのゴミ置き場を見てもバケツは1個か2個しか出されていない。
そりゃそうだ、大変だもん、バケツ洗ったり手間が増える。
埋め立ての「一般ごみ」の量はなるべく減らそうと努力した。
今までの私なら燃えるゴミに出してしまう食材の入ってた汚れのついた袋なんかも、洗って干してプラスチックゴミに出す。
コーヒー豆のカスもトレーに広げて干して、生ごみバケツに入れる。
そんな努力をすると「一般ごみ」いわゆる燃えるゴミの量はほんのちょっぴりになった。
かなり削減できるのである。
「一般ごみ」も週に一度の回収であるが、小サイズでも袋はあまるので、2週間に一度出せばよかった。
生ごみも入ってないし。
それでもまだ余白があるのでゴミ出しの日にはトングを片手に、そこいらじゅうの道路やアパート敷地内に落ちているゴミを拾って、袋一杯ぎゅうぎゅうにして出していた。
これも残念なところ。
北海道、道路にゴミが多い😭
道を歩いている人が少ないからか、車からのポイ捨てが激しい。
ゴミに関する住人の意識が低く、ゴミ事情にはとても悩まされた。
これも書きたいことは山ほどあるのだが、悪口になるのでやめておく。
焼却施設がないのなら、近くの焼却施設のある自治体にお金を払って使わせてもらえばいいのではと思った。
ゴミのこと調べ始めると、それが簡単ではないことも、そしてそれがいいことでもない、というのが分かってきた。
水分の多い生ごみを「燃えるゴミ」として扱うのはエネルギー的にも環境負荷的にも非効率的だ。
「燃えるゴミ」の40%が生ごみだそうだ。
そしてそれを燃やすための焼却施設が、日本にはダントツ多いという。
OECDのデータによれば、世界の焼却炉の半分以上が日本にあるという。
生ごみは燃えるゴミなんかではなく、回収してリサイクルする国が多いのだ。
世界のゴミ政策や過疎地のゴミ事情を知って衝撃を受け、どうしたらいいんだろうと思いあぐねてみても私一個人にできることは、
●リサイクルできるものは極力リサイクルへ
●燃えるゴミはがんばって減らす
●見つけたゴミはできる範囲で拾う
ことくらいなのである。
そして、北海道のこの自治体にはやっぱり住めないと思うのであった。