この数日間テレビでは故郷の災害状況が映し出され、よく知っている町の名前が繰り返しアナウンスされる。地元んもんはそういう発音しないけど、と思いながらテレビの映像にくぎ付けになる。またか・・・
しかも今年は実家のすぐ近くだ・・・実家は大丈夫かな、と胸がざわざわする。
18才まで暮らした実家のある故郷は、ここ数年は毎年のように線状降水帯が発生し、どこかで浸水被害が出るといった状況だ。
私の自宅のある隣県のK市は今年はそこまでの線状降水帯は発生しなかったようだが、すぐ隣町では河川が氾濫し災害が起こっている。
K市だってここ10年の間にも何度か災害に見舞われている。
線状降水帯なんて、ちょっとずれたらどこでも発生しうるというが、どうも地形的に発生しやすいルートがあるようだ。実家がそうだ。
今回の雨は、実家の地点で観測史上最高の雨量だった。
雨はだいたい7月初めの梅雨末期がひどい。それにしても、ここ数年の大雨はひどすぎる。雨というのはだいたい夜中が激しい。夜中えんえんと激しく降り続く雨の音というのは北海道のみなさんは想像もつかないだろうな、ものすごく恐ろしいものだ。
そして去年は公用携帯を持たされる部署にいた。私の職場は防災の最前線で、去年も何度か泊まり込みの水防対応をした。当番のときは公用携帯を枕元において、これが鳴ると出動なのだが、いつ鳴るかと思いながら眠れるものではない。
10年ほど前それこそ最前線の現場対応の部署にいた。そして、管理区間で堤防溢水の災害が発生した。災害のリアルな映像と連日の泊まり込み対応のつらさと連日の降りしきる雨の音が私の中ではセットとなり、雨の音が特に夜中降る雨はなかなかのトラウマとなっている。しばらく数年間は涙が出るほどだった。映像がよみがえって怖い。
雨がひどい日はJRが止まる、高速が止まる、道路は大渋滞。
テレワークできる部署の人と身分の人(えらい人という意味ではない、えらい人は休めません、自分本位で休めちゃう性質の人という意味)はいいけど、通勤に支障がありそうな人は前日からホテルにとまったり、職場に泊まったり。
今もきっと、みなさん対応に追われている。本当にどうかご無事で、ご健勝をお祈りしますという言葉はありきたりだけど、遠くからだけど、心から願っている。
私はこの雨から逃れたかったのだ。
雨もだけど、そのあと訪れる猛暑のここ数年のひどいこと。九州はもはや亜熱帯気候である。
36度37度の日々が1か月くらい続く。日中は外を歩けない。
この猛暑からも逃れたかったのだ。
北海道好きが高じて北海道に避暑に行くの!なんて、軽く楽し気に言っているが、実はけっこう本気で用意周到に逃げ出してきているのです。
仕事やめたんだから、もう雨対応はしたくないのです。