ヨガインストラクターでもある断捨離のやましたひでこさんが指宿市に作ったリトリート施設であるリヒト。
リトリートとは?
リトリート(Retreat)とは、数日間住み慣れた土地を離れて、仕事や人間関係で疲れた心や体を癒す過ごし方のこと。観光が目的の旅行とは違い、日常を忘れてリフレッシュすることを目的とする。
家や近所の街並みなど、いつもと同じ環境のなかにいるとなかなか心からリラックスできない。ところが、数日間でも違う環境に行くと、日常を忘れて心身ともにリフレッシュでき、疲れをリセットすることができる。
観光目的の忙しい旅とは違って、自然環境の中でリラックスし自分と向き合いリフレッシュすることが目的であり、リヒトはそのための施設である。
お客がほかにおらず、管理人のトレーナーさんと二人だけだったので、いろいろお話を聞くことができた。
この施設もともとはグリーンピア指宿という全国各地に昔あった大規模保養施設。
そのバブルリゾートの跡地を再利用する形で、
1がん粒子線治療センター
2リトリート施設であるリヒト
3高級ホテル「天降る丘」
の3つの施設が合体している作りとなっていた。
1の患者さんが利用する部屋がA棟、2のリヒト利用者はB棟、3の高級エリアはもとC棟が改装され、各部屋にお風呂があったりすごく広かったり、レストランも豪華なのでしょう、1・2のお客は立ち入れない作りになっていた。
温泉、各種スパ、プール、卓球場、図書室などは3施設のお客誰もが利用でき、食事の環境だけが別々という感じだ。
リヒトはツインの部屋が一泊7700円。
これはルームチャージ料なので、二人で利用すれば半額。
土日も連休も年末年始も関係なく値段は一律。
これはやましたひでこさんの考えによるもので、ホテルでなく住まいとして使ってほしい、住まいのための賃貸料なので変動しないのだという。
「ええ?それで経営成り立つんですか?赤字じゃないかと心配」
「赤字ですよ。まあ慈善事業みたいなものです」だって!!
よく分からないが、やましたひでこさんの思いでもって作られたこの施設、どういうしくみか分からないが、儲けなくてもいいのだろう。
きっと別のところで儲けてるからいいのだろう。
ちなみにやましたひでこさんは、東京と指宿の二拠点生活で指宿市のこのホテルに住民票を置いているそうだ。
最近は忙しく全国飛び回っておられるようで、あまりこちらには来ていないらしいが。
管理人さんいわく「大人のためのちょっとラグジュアリーな合宿所」と思ってもらったらいいかなと。
忙しい日常からちょっと離れて、自分のための時間を作ってリラックスしてほしいと。
ここ、家出にぴったりだと思った!!
私も2回くらい家出したことあるが、私だけかと思ってたら、元職場の仲良い人たちと話すと、家出経験者2人、家出願望中1人、子連れ家出後帰らなかった人(数年後離婚)1人、などみんな家出してること分かって「なーんだ。みんな家出するんだ!!普通だよね」と思ったものだ。
みんな子育て中ママだった。子育てママはストレスフル。
やること多すぎて考えること多すぎて家の中でもくつろげない。
家の中では常にサポーターで自分のことは後回し。
息苦しくなり発狂しそうになることが、数年に一度はあるというもの。
子育て中でなくても家族のお世話で心身すり減らしてる人なんかもきっと一緒。
家出と言うと聞こえは悪いが、要は「リトリート」である。
みんな2泊もすれば気が済んで家のことが気になって、ちゃんと帰っていくのだ(帰らなかった人もいるが)。
家出先選びはセレクトが難しい。
温泉旅館だとあやしいし、ビジネスホテルじゃつまらないし、シティホテルじゃ高くてもったいないし、そんなときに温泉もあって一人でも気兼ねなく、金額も安いこの施設はピッタリだと思った。
食事も一汁一菜の質素な食事2食。
誰かと話したければ話してもいいし、話したくなければ引きこもっていてもいいし。
今回リヒトには私一人だけだったのだが、がん治療の患者さん夫婦とお話した。
70代くらいのご夫婦で、7月頃夫にがんが分かりショックだったが、抗がん剤を受けるよりもまずはここに来てみることにしたと。
以前は300万も400万もかかる高額治療だったけど、保険適用となったので受けることができると。
月曜から金曜まで毎日、一日一回10分くらいの治療(照射時間は1分半)で21日間がワンクールなので1か月くらいいるんだそう。
治療は痛くもかゆくもないそうだ。
芸能人の〇〇とか〇〇とか、以前来ていたとか。
セレブな外国人も多いとか。
私の両親もがんで亡くなったが、抗がん剤の治療は本当につらそうだった。
こういう選択肢もあるのだなと、心にとめておこう。