
「花の浮島」と呼ばれる礼文島。
礼文島の特異なところは島全体が高山植物の環境で、苦労して山登りしなくても、その辺を歩くだけで海抜ゼロメートルから高山植物が見られるところだと言う。
山好き登山好きという人たちの間では高山植物好きというジャンルが存在するらしい。
私には全くその知識はなかったが、せっかく礼文島に行くのだから「花ガイドさんとトレッキング」をしてみたいと思った。
フェリーターミナルに着くと、ホテルや民宿からのお迎えの人が並んでいる。
宿泊先の「はな心」さんもフェリーの時間をお伝えし、そのままトレッキングに行くと伝えていたところ、荷物を預かるために出迎えてくれた。
トレッキングが終わったらまた迎えにきます、って、至れり尽くせり。
ガイドさんと待ち合わせて一緒に路線バスに乗る。
ガイドさんは40代くらいの女性でお客は私たち夫婦のみ。
私たちが道内から来たと聞いて、「北海道からだなんてうれしい!」とすごく喜んでくれた。
北海道の人にもっと来てもらいたいけど、道内のお客さんは本当に少なくて年に一度くらいしか出会わないという。
周囲に礼文島行ったことある人いないと思っていたら、そこまでだったとは。
北海道のどこともちがう景色なので、道内の方もぜひ訪れてみてほしい。


「レブンウスユキソウ群生地を歩くコース」で所要時間3時間くらい。
バスを降りてすぐ、夫がリュックを背負うタイミングでリュックのポケットからペットボトルを落とした。
私が草むらの中からさっと拾った。
ガイドさんから「ペットボトルはきちんと仕舞いましょうか」と言われた。
「厳しいな」と感じたら理由があった。
うるしの葉が自生していて、少し触っただけでもかぶれるのだという。
簡単なトレッキングと思ってなめたらいけない。


礼文島には山がなく、森が少しだけであとは岩場と草原だ。
歩き始めは森だったが、しばらく歩くと森はなくなった。
風が強くて寒い。
島の天気は常に変わりやすく、太陽があるとないとでは、風があるとないとでは体感が全く違い、雨が少し降っただけでも急に寒くなるのが分かる。
雨が降った時に備えて、リュックには上下別れたカッパと手袋も準備していた。


「花の浮島」って言うから花が咲き乱れているのかと思っていたが、高山植物ってどれもひっそりとしているのね。
岩場に咲く花たちは、地味だけどけなげでかわいらしい。





そして、2キロくらい歩いたところで「レブンウスユキソウ」群生地が現れた。
ちょうど咲き始めたばかりだという。
ウスユキソウとは、かの有名な歌にもなった「エーデルワイス」のことなんですって。
これがエーデルワイスかー。
これは、かわいいなあ。
ガイドさんが「こういう小さな白い花を撮るときは、こうやって周りを暗くするとうまく映ります」とスマホ撮影の技まで教えてくれた。


礼文島の花々は5月から7月がシーズンで、1週間2週間おきに咲く花が入れ替わるのだそう。
礼文島にしかない固有種の「レブンアツモリソウ」はもう終わっていた。
咲く時期は毎年微妙に違っていて、今年は少し早く「5/15~6/20」だったとのこと。
「レブンアツモリソウ」は絶滅危惧種で、手厚い保護と繁殖を試みているもののなかなかうまくいかないのだそう。
だから見られる場所と期間は決まっていて、その辺に咲いているものではなかった。
花の名前にはたいがい「エゾ」「レブン」「チシマ」「カラフト」が頭についている。
以下は高山植物ではないと思うけど、咲いていた花いろいろ。







レブンウスユキソウ群生地から引き返して、フェリーターミナルまで歩いて帰って解散。
ガイドさんは帰りの道すがらも花だけでなく、島のこと、島民の暮らしやウニ漁のこと、ニセコや大雪山について、先月大分九重に行った話、などなどおしゃべりは止まらずとても楽しい3時間半だった。
山頂でトイレ休憩をしたのだが、そのトイレがバイオトイレで私は利用したのが初めてだったので書いておく。


用を足した後スイッチを押すと、便器の中で羽根みたいなものがゆっくりと回転しおがくずをかきまぜるのが見える(便器の中は撮らなかったが)。
水洗じゃないトイレなのに全く匂いがなくて、快適そのものであった。