風に吹かれて

早期退職後の自由でわくわくする暮らしを綴りたいと言いつつ、寂しくて貧乏な暮らしになるかもしれません

ディズニー映画「ウィッシュ」を観て、民主主義と専制主義について考える


長女が仕事休みで突然思いついたらしく、今日レディースデーで割引だから映画行かん?とラインしてきて、突然の誘いで30分後だったが、暇だったので一緒に行った。

この人はいつも突然。

 

ディズニー100周年を記念しての新作「ウィッシュ」

私はディズニー映画は昔のは好きだけど、最近のはあまり好きではないかも。

 

案の定始まってすぐから、もやもやした気持ちになり、ずっと「民主主義と専制主義について」考えていた。

ディズニー映画で考えるべき議題ではない、映像と歌を楽しむのだと言い聞かせながらも、ずーっと最後まで考えてしまった。

こんなこと娘に言うならしらけるだろうなと思いつつ。

 

「民主主義」の国に暮らす私は、「民主主義」の方が断然いいものだし、世界には「民主主義の国」が今後は増えていくのだとこれまで思っていた。

民主主義が正しいと思っていたし、幸福だと思っていた。

だがしかし、中国やロシアを筆頭とするような「専制主義」の国は増加を続けているって知っていましたか。

そして「専制主義」の国は「民主主義」の国に対して、怒り心頭に達してあいついで攻撃を仕掛けるようになった。もう黙っちゃいられないってことだ。

 

「民主主義」が必ずしも幸福ではない、というのも確かだ。

民主主義は個人が自由なので、個人の欲は無限大であり、力のあるもの富めるものがどんどん富む。

民主主義は資本主義社会なので、格差が開くばっかり。

で、現在、生きにくい社会と感じる人も増えている。

 

専制主義」の国なんてとんでもないと以前は思っていた。

が、君主が民のことを考え、富を独占せず、民に振り分けるような国だと、民は幸福なのだという。

そんな国も実際にあるようだ。

 

映画のスタートは、まさにそういう小さな君主国家だった。

みんな幸福に暮らしていた。

 

主人公のアーシャが「私たちは自由だ、私たちの願いを返して」と国王にしかけたばっかりに、国王は悪い魔法を使ってしまい引き返せなくなった。

アーシャが余計なことしなければ、幸せな国家のままだったのではないか、とどうしても思ってしまった。

 

専制国家は民主主義とは違うから、みんなが自分の願いや欲望に忠実でいることはできないし、ちょっとずつ欲を抑えて、富を分配し、みんなで幸せに暮らすのである。

まさにそんな国だったのですよ、映画のスタートは。

国王がみんなの「願い」を預かって、取捨選択し、かなえてもよい願いだけをかなえていたのだ。

「こういうことすると国が荒れるかも」という願いは、預かったまま放置。

 

ある意味いっちばん幸せな国家の姿じゃないかと、思ってしまった。

ある意味すばらしい考え方の国王だったのではないか。

 

長女にも次女にも言われた。

ディズニーはミュージカルなの。歌と映像を楽しむの。

ディズニーに突っ込みはいらない。

「夢見る心」とファンタジーの世界を楽しむの。

 

はい、自分でもそう言い聞かせていたのだけどね・・・つい。

この映画は、中国やロシアでは決して上映されないだろうな。

専制主義国家への挑戦状のようにも見えて、怒らせないか心配・・・

 

でも生田絵梨花さんの歌もすばらしかったし、福山雅治の声と歌もおもしろかったので、映画は十分楽しかった。